工務店さんを決める

電話してすぐに来てくれたH工務店は、とにかく細かく細かく隅々まで図って、写真も各所で(ひぇー、そんなトコまで!?というトコまで)撮り、後日、丁寧な図面と共に、この図面通りで良ければ見積りを出します、というような対応で、こりゃー、キッチリしてる!という印象。

一方、1週間後に来てくれたI工務店のIさんは、初対面から親戚のオジサンみたいなノリで、何でも言いやすそう。「図面はざくっと自分で描いてみ、ワシそれ見て色々言うたるから」みたいなノリ。

この時点で、ワタシの心は凄く揺らいでいた。もし頼むならキッチリH工務店か、はたまたフレンドリーI工務店か?

でもまぁ、ここではまだ工房を作る事を決断していたわけではなく、あくまでやるんだったらいくらかかるんだろう、という軽い気持ちだった。

なので、隅々まで時間をかけて寸法を図り、写真を撮るH工務店さんには、「なんか申し訳ない」という気持ちだった。一応、自分の中でいくら以上かかるんだったら諦めよう、とボーダーラインを決め、両社の見積りを待った。


まず出たのはキッチリH工務店。値段を見て、ちょっとホッとする。「あぁ、これだったら何とかなるかも・・・」ボーダーラインのほんのちょっと下だったのだ。うん、やろう。心が決まった。

そして遅れる事1週間、フレンドリーI工務店からオジサンがやってきて、「思てたより高いでー、水もガスも引かなあかんし、コンクリも排水確保の為には掘らなアカンし、ねーちゃん思てるより高いんちゃうかなー。ナンボくらいや思てるんや?予算は?」と、見積り出す前から、オジサン弱気発言。で、出てきた見積りは何と、H工務店よりぐっと安かった!!!

かくして、ワタシはフレンドリーI工務店に施工をお願いする事にした。H工務店に断りの電話を入れた後、何度も何度も定規とエンピツで図面を書いては、ネットで探した作業台やシンクのサイズをはめ込み、工房計画に着手した。

手書きの図面です
手書きの図面です

施工屋さんに見積りを取る

保健所に話も聞きに行った事だし、せっかくなので、その資料を元に施工屋さんに見積りを取る事にする。

勿論、保健所の人が言った通り「お金がかかる」のは承知の上だけど、それが50万円なのか500万円なのか、という事くらい分かってからでも、あきらめるのは遅くないかなーっと。

まずは、我が家を20年ほど前にリフォームしてくれたH工務店と、母の友人が安くて色々と工夫してくれるよ、と紹介してくれたI工務店の2社に家を見てもらって見積りをお願いした。


保健所から貰った資料を見せ、床、壁、天井などの素材の規定などを見てもらい、

  • お湯の出る給湯器がついた二槽式シンク
  • それとは別に手洗い施設(お湯は出なくていい)
  • 床には水が流せる排水の確保

という絶対に必要な設備を伝え、あとはワタシの希望として、

  • ガスオーブンレンジをつけたい。
  • 出来る限り安く出来る方法で!

という事を伝えた。場所は玄関横のガレージ。床はコンクリートだし、壁も天井もモルタル防火加工もしてあるし、寝室や使ってない2階部分を使うより、ガレージを改装するのが一番お金がかからないとの事だった。

工事前のガレージの様子
工事前のガレージの様子

保健所訪問

「お菓子とジャムを作る」という、漠然とした思いはあった。お菓子とジャムの製造許可を得る為に必要な設備は何だろう?

自宅で製造許可を得るには、住居スペースとは別にもう一つ台所が必要になる、というボンヤリとした知識しか無かったので、一体、どうすれば菓子製造許可が取れるのか、説明を聞いた。

この時点では、自宅を改装する案と、別に安いマンションを一部屋借りて工房にする案、の2案が頭の中にあった。

後々気づくのだけど、この時対応してくれた方は「理想的」な設備を説明されたのだと思う。


自分が工房を作ろうとしている場所や壁や床の状況をざっくり説明すると、

「あー、お金かかりますよ、難しいですよ」というような返答をされる。

特に床の排水確保が難しいから、大変なんですよーっと、気の毒がる対応をされ、なんだか、「オマエには無理だ」と言われてる気がして、なんだよー、もうちょっと歩み寄ってくれよーと思いながら、一通りの説明を聞く。

「まぁ、色々とクリアして貰わないといけない決まりも多いので、もう一度目を通してもらってお考え下さい」と資料を渡された。

床はコンクリートかモルタルで、しかも必ず水が流せる排水が無くてはいけないという、絶対に守らないといけない規定がある。

これをクリアするのに、マンションを借りて工房にするのはどう考えても無理そうだ。家を改装するとなっても、かなり大掛かりになるんじゃないだろうか・・・。

きっかけと思案

企業の中で仕事を続けるのに、日々、増すばかりのジレンマを持ちつつ働いていて、体調は崩すし、夜中にうなされるしで、これ以上働いてもいい事ないなーっと思い始めた。

それじゃ何か1人でやってみるかなーっと漠然と思い始めた。周りの人は、「カフェとかやったら」とか、「お店を開いたら」と言うが、そこまでの資金は無いし、返済の為に働くのはやっぱり性に合わない。

じゃ自分の身の丈に合った中で、やりくりできる事を探ってみよう、とネットで色々と調べると、やっぱりお店やカフェは物件を借りなくちゃいけないし、居抜きの物件でも、相当な資金が必要な感じ。

何より家賃というランニングコストに苦しみそうだ。


一番お金がかからなくって、やりたかった事が出来そうな案は、自宅を工房にして、ネットで販売する方法のようだ。

自宅で製造したお菓子などを販売するにあたっては、保健所の許可が必要で、色々と調べていくうちに、申請する市町村、区域によって食品を扱う許可申請の規定が、随分違う事が分かった。

とりあえず話を聞く為に、近くの保健所に行ってみようと、はじめての保健所訪問をした。

近頃の朝ごはん。

朝ごはん1 ブレッドルームのイングリッシュマフィンでアボカドチーズトーストとルバーブジャム&赤ルバーブジャム。野菜スープ(キャベツ、玉ねぎ、マッシュルーム、アメリカンチェリー。ルバーブジャムの撮影で使ったのを朝食にしたけど、トーストしたあと反対向けに落っことしジャムがとれちゃったので、少々寂しい。

朝ごはん2 ブレッドルームのフォカッチャ、トマトと茹でブロッコリー、晩柑。

朝ごはん3 hohoemiの山食でチーズトースト、梅ジャム、トマトと茹でブロッコリー、晩柑。

朝ごはん4 hohoemiの山食でチーズトースト、ルバーブ&苺ジャム、トマトと茹でブロッコリー、晩柑。

朝ごはん5 アボカドチーズトースト、キャベツスープ、晩柑&アメリカンチェリー。

朝ごはん6 チーズトースト、ポテトサラダ、プチトマト、パイナップル&アメリカンチェリー。

朝ごはん7 プチメックのバゲットでチーズトースト、サラダ(レタス&プチトマト)、マンゴー。
 気温が上がると朝ごはんのメニューがスープからサラダにシフトしていくのでっす。

SUGAR TOOTHの準備期間の記録を徐々に公開していきます。今、振り返るとたった3,4ヶ月前の事なのに、凄く時間が経った気がします。SUGAR TOOTHの工房が出来るまでのプロセス、kskさんが素敵にまとめて下さったので、ワタシの拙い文章が大変読みやすくなっております。