「ぼくを探しに」を観た。


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「ぼくを探しに」をTジョイ京都にて鑑賞。初めてのTジョイ京都に戸惑うばかりでしたが、めっちゃ良い映画体験になり、このスクリーンなら2千円払ってもいいかも、というくらい心地よかったです。
 映画自体はカラフルでポップな作りで、誰もがハッピーになれる映画と予告編にある通りのものなのかもしれないけど、私は物凄く主人公のポールに感情移入してしまったので、あんまり客観的に映画を観れなくて、凄く複雑な感情になってしまって、観た後何日も感想を書けずにいました。
 お話は2才の頃に両親の死を目撃してしまい、両親の記憶を無くし、更に話せなくなったポールが、同じアパートに住むマダム・プルーストと出会い少しずつ前に進んでいく物語。
 マダム・プルーストの淹れるハーブティとマドレーヌで記憶を取り戻していったり、ポールの父の名前がマルセルだったり、マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」のエッセンスが所々に。
 両親を失ったポールは伯母2人に育てられるのだけど(双子かなぁ常にペアルックの伯母姉妹)、伯母たちはポールをとても愛してはいるけどエゴに満ちていて、決してポールを理解していないし見えない縄で縛り付けているような関係性なのです。ピアニストになる為に育てられ33歳になったポールは新人コンクールに参加できる最後の年齢になってしまっていて、伯母2人もそのコンクールで優勝出来るように期待し毎日の生活を送ってる。ポールは友達も居ないし、伯母のダンススクールでピアノを弾いて伯母と一緒に生活をして伯母と伯母の友人以外との付き合いはまるで無い生活。そんな中、マダム・プルーストと出会うのです。彼女はポールを理解し、前に進めるように導き、ポールもそれを受け入れる。記憶を徐々に取り戻し、誤解も解けて全く笑わなかった彼に笑顔が見え、自分の意思で歩み始めるのです。
 伯母達がポールの変化に戸惑い、マダム・プルーストの存在に気づいて、酷い事をしたりするのだけど、この伯母達の差別と偏見に満ちた描き方が絶妙です。上品な見た目と裏腹な人間性の下品さをチラチラと見せたり、ポールを愛する事で罪悪感を帳消しにしようとしてたんだなぁとポールの両親の死の原因を最後の方で明かしたり、伯母達のこの年齢の人たちにありがちなやっかいさが凄くよく出てました。
 マダム・プルーストが癌で亡くなったのを知り、喪失感でいっぱいになるポールが写されるあたりで号泣。一人でバスに乗りマダムのお墓に行くところくらいで、もう何が何だかというくらいな状態でした。色んな思いがリンクして、私も同じ喪失感を味わった事があるなぁ、あの時はどうやって立ち直ったんだっけ、と心が絞めつけられ、色んな思いがこみ上げて映画の最後はハッピーエンドなんだけど、私は全然ハッピーエンドじゃないという(笑)。
 大抵の人はこの映画観ると、ポールの好物シュケットが食べたくなるんじゃないなかなーっとか、カラフルなカップ&ソーサーで焼きたてマドレーヌとハーブティもいいよなーっとかいう美味しそうな場面も多く出てきます。PAULとのコラボもやってたりするので、PAULでシュケットが買えるんだろうか。私も食べたくなったので、そのうち作る予定。

ソファ席 この日のTジョイでの上映はソファ席のスクリーンで、シネコンにしては珍しく指定席では無いのです。好きな席にしかも、お一人様の場合は一人でペアソファ使っていいのです!前の人の頭も邪魔にならないくらいの配置で、クッションもあって、素晴らしい!

リラックス 最初は普通に座ってたけど、周りを見ると靴脱いでゴロンとなってる人も多かったので、私もそうして見たら、たまらん良い気持ちで、飲める人はビールとか飲みながらなら最高なんだろうなーと思いながら、堪能しました。またこのスクリーンで見たい映画あったら絶対見に来ます。

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2件のコメント

  1. ソファ席、すごく気持ちよさそうなのでググってみました。
    Tジョイ京都の、シアター5ですね。
    これって、ソファになってないときもあるようなことが書かれてたんだけどどうなんだろう。予約しとかないと入れない感じなんでしょうか?ソファで寝転んで見てみたいです・・・

  2. sighさん、そうです、シアター5でした。私は当日、映画の始まる20分前に行って大丈夫でした(そこで初めてソファ席と知ったのです。)。チケットにペンで「一人でソファ」と書かれて、周りカップルばっかりだったらどうしよーっと思いましたが(別に平気ですけど(笑))、レディースデーだったので全員女性でしかも1100円で見られて大満足でした。
     でもソファ席でない事もあるんですねー。私も次回行く時はシアター5でも、一応確認してから行こうと思います。もし好みの映画が上映されてれば、ぜひ、行ってみて下さい。もうめちゃめちゃ気持ちよかったですよ!

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