最近もちょこちょこ見てる音楽映画など。


 今は無き、イギリスのインディーズレーベル「クリエイション」のドキュメンタリー。これめっちゃ面白かった!私の年代でイギリスのロックが好きな人は、たまらん映画。80年代からオアシスがピークを迎えるまで駆け抜けたクリエイションというインディーズレーベルのドキュメンタリー。クリエイションからリリースされたアルバムはとりあえず買っとけ、みたいな時代があったのですよ。プライマルのスクリーマデリカ、ティーンネイジファンクラブのバンドワゴネスク以降からのエピソードはど真ん中なので、これもこれもCD持ってたなぁと思いながら。
 クリエイションとラフトレードが無かったら、私はイギリスに留学してなかったと思うので、色々と感謝も感じる映画だった。物凄い劣等感と閉塞感で、周りと全くかみ合えずに居た10代を、たくさん支えてくれたのでした。
 後半はオアシスのデビューから、ピークを迎えたネブワースでのライブ、そして倒産まで。この辺、私はロンドンに居たので、リアルタイムで見聞きしたものがバンバン出てきて、ワクワク。そしてボーンヘッドがゲイバーのママみたいなビジュアルになっててちょっとビックリ(笑)。あの頃、もう10年早く生まれてたら、スミスを生で見れてたのになぁ、と残念に思っていたのだけど、いや94年からロンドンに居れて良かったと今は思ってます。オアシスのデビュー時からピークを見守れたのは、ホントに楽しかったし。ブリットポップブームで、面白いバンドもいっぱい見れたし。

2004年にBBCで放映されたストーンローゼズのドキュメンタリー。こちらは予告編じゃなくて本編なので1時間近くあります。「The Stone Roses – Blood on the Turntable」見ごたえありました。昔の映像部分は、再結成のドキュメンタリーのmade of stoneとかなりかぶってるので、この頃の残ってる映像が少ないんだろうなぁ。
 マネージャーが音楽じゃなくお金ばっかりで、イカサマな奴だったからストーンローゼスは気の毒な結末を迎えてしまった感が。いやもうこのマネージャーが出てくる度にイラっとするのだけど、ある意味このマネージャーのヤな奴っぷりをあぶり出す番組っぽいから仕方ないのか。ラフ・トレードと契約するところだった、とかファンなら、おぉっ!っと思うエピソードも色々と。
 しかし、この時代のミュージックシーンの話にショーン・ライダーは鉄板ネタなんだな、と(笑)。出てくるだけで脱力するし(なまりが凄いのもあるけど)、誰かが「どこどこでショーン・ライダーが」って言い出すだけで、ちょっと面白いもんなぁ。
 ここでもノエル・ギャラガーのストーン・ローゼズ愛あふれるコメントの数々よ。スミスやストーン・ローゼズに対する大好きエピソードやコメントは惜しまず、というノエルのスタンスは大好き。特にここの中のサリーシナモンを初めて聞いた時の話は(18.30あたり)、何度見ても胸が熱くなる。もうノエルのなまりには慣れたので、スイっと入ってきますよ。
インタビューに答えてるのはマニ一人で、他のメンバーは過去の映像のみ。ショーン・ライダーも「マニはローゼズのパズルの最後のピースだったんだよ」って言ってるけど、ホントにそうだなぁと思う。再結成もマニのおかげだろうし。プライマル抜けてローゼズの再結成に加わるっていうのも、最初は嘘でしょーって思ったけど、時が経つと、いやそりゃそうよね、と。ベーシストとしてだけじゃなく、人柄も素晴らしいし、昔は超可愛かったし(笑)。昔はジョンばかりな私だったけど、今、彼らのドキュメンタリーやその他のイギリスの音楽の番組を見ると、マニの存在の大きさにぐっときます。


これはマンチェスターの伝説のクラブ「ハシエンダ」とハッピーマンデーズやニューオーダーが所属していたインディーズレーベルのファクトリーレコードを舞台にした映画「24アワーパーティーピープル」。こちらは俳優でもありコメディアンでもあるスティーブ・クーガンが主演で、監督はマイケル・ウィンターボトム。これカンヌだったかのコンペに出されたと聞いたけど、チャンレンジすぎる(笑)。マニ他、ミュージシャン達がちょろっとカメオ出演していて、何やってんのー?みたいな楽しみもあり。
 でも上の2作品に比べたら、私はあまりファクトリーレコードに思い入れが無いからか、ドキュメンタリーじゃない作り物だからか、イマイチな印象。なかなかニューオーダーのアルバムが出なかったり、ハッピーマンデーズのバルベドスのレコーディングの話は、そうそう、そうだった!みたいな懐かしさはあったけど。今ではクリエイションもラフトレードもファクトリーも倒産してしまったけど(今はメジャーレーベル傘下でラフトレードは再建されてる)、今思うとインディーズレーベルのアルバムやシングルがチャートのトップに入る事が珍しくない状況って、本当に凄い事だったんだなぁと。たくさんドキドキワクワクさせてくれた大切な思い出。他にラフトレードとかスミスのドキュメンタリー番組も面白かった。色々とあって、最近は昔の思い出に救ってもらったりする事が多くって、この手の番組はかなり見ております。一人で夜中に見て「うん明日も頑張る」みたいな(笑)。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA